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驚きと感動をビジネスに活かす
「サプライズボックス」の活用法
マーケティングの分野で高い成果を上げる伝統的な手法として、長きにわたり「サプライズボックス」という手法が注目されています。
志師経営論の記念すべき第1稿として、この王道的メソッドを紹介します。
この戦略を効果的に活用して成功を収めた一人に、マーケティングの達人であるウォルター・バージェロン氏がいます。
彼の実例をもとに、この手法がどのようにターゲット市場で注目を集め具体的な成果に結びつくのかを解説します。
目次
- サプライズボックスとは?
- サプライズボックスの仕組みと成果
- サプライズボックスの構成アイデア
- 企業経営者への提案
- 最後に
1.サプライズボックスとは?
「サプライズボックス」は、その名の通り受け取った人に驚きと感動を与える特別なパッケージ。
これは見込み客をターゲティングしたマーケティング・キャンペーンの一環として使用されるもので、以下のような要素で構成されます。
1.詳細な顧客選定
見込みのある顧客を、厳密に選び出すステップ。
2.多層的なコミュニケーション
Eメールやダイレクトメール、電話でのフォローアップなど、複数のチャネルを通じた接触を試みます。
3.「箱の中のセールスマン」
サプライズボックスの中核となる、いわば、バッテリー駆動のビデオプレーヤー付きの箱。
この箱には、宣伝広告資料のほかプレゼントノベルティグッズ、有益なマーケティング情報などが含まれ、場合によっては契約申込書なども同梱されます。
日本では、小売物販系の通信販売で良く見られてきた手法ではないでしょうか。
これを繫盛経営論的に解釈すれば、熱心に作りこまれた市場レポートなどが考えられそうでしょうか。
2.サプライズボックスの仕組みと成果
受け取った人が「これは何だろう?」と思わず開けてしまう工夫が随所に施されている点が、大きな特徴です。
例えば、箱の外側には「重要!今すぐ開けてください」と書かれており、中にはUSBメモリがありビデオレターが仕掛けられているなど。
このビデオには商品やサービスのプレゼンテーションが収録されており、見込み客が自然な流れで動画を視聴することができます。
さらに、入念に練られたものの中には、受取人が動画を見ながら楽しめるよう地域名産のお菓子や、すぐに食べられるよう、それだけでも価値のある食器まで同梱されることさえあります。
動画の最後では、契約書へのサインと返送を依頼。
その後、返送された契約書を確認すると、さらに特典としてもう一つの名産品が届けられるという仕掛けがある場合も。
このキャンペーンの実績は圧巻で、単一契約で22ヶ月間にわたり約345万円の売上を生み出し、1億1,000万円以上の成果を挙げた実例もあります。
この一連の施策にかかるコストは約1万円+送料ですが商材単価と契約につながる確率を考えれば、非常に効果的な投資と言えることはこの戦略が廃れていないことが証明しています。
3.サプライズボックスの構成アイデア
サプライズボックスを作成する際には以下のようなアイテムを入れると効果的です。
1.顧客の声やケーススタディ
信頼感を醸成するための資料がフォルダーやバインダーにまとめられて同梱
2.プレゼンテーション動画
商品やサービスの価値を簡潔に伝える動画をDVDやUSBで提供
3.関連する書籍や記事
あなたの商品やサービスに関連するトピックについて深掘りするための、参考資料
4.インタビューやセミナーの音声
あなたの社会的証明になり、専門性をアピールするための音声コンテンツ。
最近は動画で代替される傾向が強くなりつつあります
5.商品サンプル
実際に体験できるサンプルを同梱し商品価値を直接的に疑似体感をさせる
6.特別感を与えるグッズ
仮に高級スパを販売するなら、豪華なスリッパやローブまたは高級感のあるアイテムを贈ると印象的
4.企業経営者への提案
高額商品やサービスを販売する場合、見込み客に強い印象を与えることが成約率向上の鍵です。
サプライズボックスは競争が激しい市場で「忘れられない体験」を提供し、他社との差別化を図る絶好のツール。
無形サービス財のセールスであっても「どのように自社の商品やサービスをサプライズボックスで表現するか?」を考え、独自の価値を伝える仕掛けを作ることで新たなビジネスチャンスを創出するチャンスが高まります。
SNSマーケティングでも、最初に「フック」となる驚き=サプライズボックス、として応用することもできるはずです。
あなたのビジネスにも、この伝統的ながら画期的な手法をぜひ取り入れてみてください。
5.最後に
サプライズボックスは単なる一時的な驚きには留まらず、顧客の感情を動かし契約に結びつける強力なマーケティング手法の一つであり、消費者である人が感情で購買する生き物である限り、たやすく廃れることはありません。
大きな成功を収める可能性を秘めたこの手法を、ぜひ自社のマーケティング戦略にも取り入れてみてくださいね。
顧客に驚きを良いインパクトを与え、きっとあなたのビジネスにも違いを生み出すはずです。
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