マイクロ事業診断士 模擬試験 リアル営業6

事例企業の概要

時任真理子さん(60代女性)は、大手メーカーの顧客相談室で30年以上勤務し、数多くの顧客対応経験を積んできた。
  
彼女は定年退職後、そのスキルを生かして「CSコーチングサービス」という個人事業を立ち上げた。この事業では、中小企業の従業員や個人事業主を対象に、顧客対応力の向上を目的とした研修やコーチングを提供している。
   
時任さんの主な顧客層は、従業員数10名以下の小規模事業者や個人事業主である。特に、サービス業や小売業を営む事業者が多い。顧客の多くは、クレーム対応に課題を抱えており、顧客満足度を向上させたいというニーズを持っている。
  
現在、時任さんの事業は口コミを中心に広がり、徐々に認知度を高めているが、安定した顧客基盤を築くには至っていない。
 
特に、以下の課題が浮き彫りになっている。
・顧客の新規開拓が難しい
 現状は紹介や口コミに依存しており、自ら積極的に営業活動を行っていない。
・提供するサービスの価値を十分に伝えられていない
 一部の顧客には、サービス内容や効果が抽象的で理解しにくいと指摘されている。
・サービスの単価が低めに設定されている
 競合との差別化が難しい中、価格競争に巻き込まれるリスクがある。
      
また、時任さん自身はITスキルに自信がなく、デジタルツールを使ったプロモーションやオンライン講座の提供には消極的である。
  
一方で、顧客との対面コミュニケーションや信頼関係の構築には非常に優れており、その強みを活かした営業戦略が求められている。

第1問

時任さんの事業が抱える課題を整理し、それぞれの課題に対して解決策を提案せよ。なお、解決策は具体的かつ実現可能性の高いものとすること。

第2問

時任さんが「CSコーチングサービス」の価値を顧客により効果的に伝えるために活用できる営業手法を提案せよ。また、その手法を選んだ理由を明確に述べよ。

第3問

時任さんが新規顧客を獲得するための営業活動について、優先順位を考慮しながら計画を立案せよ。具体的なアクションプランを含めること。

第4問

競合との差別化を図りながらサービスの単価を引き上げるための戦略を提案せよ。提案には、顧客の納得を得るための説明方法も含めること。

第5問

時任さんがデジタルツールを活用したプロモーションに対する苦手意識を克服し、事業の拡大に活用するための方法を提案せよ。具体的なツールやサポート体制を含めて述べよ。

2024/12/9