マイクロ事業診断士 解答例 ウェブ集客7

事例企業の概要

嘉納京子さん(70歳)は、長年経営コンサルタントとして活躍してきた。大手コンサルティングファームでの勤務経験を経て、現在は個人事業主として独立し、地元の中小企業や個人事業主を対象にした経営アドバイスを行っている。
  
特に、ウェブ集客やオンラインセールスに関する支援を得意としている。嘉納さんは、地域の高齢者向け商材を扱うクライアントに対し、オンラインでの販路拡大を提案し、実績を上げてきた。
   
現在、嘉納さん自身も個人事業の一環として、高齢者向けのライフスタイルアドバイスやウェブマーケティング講座を提供している。しかし、事業拡大を目指す中で、いくつかの課題が浮き彫りになっている。
  
第一に、自身のウェブサイトが古く、閲覧数や問い合わせ数が伸び悩んでいる。特にモバイル端末からのアクセスに適応できておらず、SEO対策も不十分であると認識している。
   
第二に、SNSの活用が限定的であり、新規顧客の開拓が進んでいない。現在、FacebookとInstagramは運用しているものの、更新頻度が低く、効果的な発信方法が定まっていない。
      
さらに、オンライン講座の申し込みが伸び悩んでおり、リピーターが少ないことも課題となっている。受講者からは内容に満足する声が多いものの、講座終了後に継続的なつながりを持てていないのが現状である。
   
嘉納さんは、この状況を打開するために、ウェブ集客やオンラインセールスのさらなる改善を模索している。
 
あなたは嘉納さんに対して、専門家として適切なアドバイスを提供するマイクロ事業診断士として、以下の設問に基づき、課題解決策を検討せよ。

解答例

  • Q.1.嘉納さんのウェブサイトの現状を踏まえ、改善するべき具体的な点を3つ挙げ、それぞれについて具体的な改善案を提案せよ。
    A.①レスポンシブデザインの導入
    改善案: スマートフォンやタブレットに対応したレスポンシブデザインを採用する。これにより、モバイル端末からのアクセスでも閲覧しやすいサイトを構築する。
    効果: モバイルユーザーの離脱率低下および問い合わせ数の増加が期待される。
      

    ②SEO対策の強化
    改善案: ターゲットキーワードを選定し、タイトルタグやメタディスクリプションの最適化を図る。また、ブログや記事コンテンツを追加して検索エンジンの評価を高める。
    効果: ウェブサイトの検索順位が上がり、閲覧数の増加が見込まれる。
      
    ③ユーザビリティの向上
    改善案: ナビゲーションメニューの簡素化や問い合わせフォームの改善を行う。視覚的にわかりやすいデザインを導入する。
    効果: 訪問者が必要な情報に迅速にアクセスできるようになり、問い合わせのハードルが下がる。
  • Q.2.SNSを活用した新規顧客獲得のための戦略を提案せよ。少なくとも2つの具体的な施策を挙げ、それぞれの実施方法と期待される効果を示せ。
    A.①Instagramでのターゲット層向け投稿の強化
    実施方法: 高齢者が利用する商材やサービスに関連した写真や動画を投稿し、ハッシュタグ(例: #シニアライフ, #健康ライフ)を活用する。
    効果: ターゲット層やその家族層にアプローチし、新規フォロワーと顧客の獲得が期待される。
      

    ②Facebook広告の活用実施方法: 地域密着型のターゲティングを設定し、嘉納さんのウェブ講座やサービスを紹介する広告を配信する。
    効果: 新規顧客に対する認知度が向上し、講座申し込み数の増加が見込まれる。
  • Q.3.オンライン講座のリピーターを増やすための施策を提案せよ。受講者の声を活用する方法も含め、具体的なアイデアを示せ。
    A.①アンケートの実施とリピーター特典の提供
    改善案: 講座終了後に満足度アンケートを実施し、次回講座への割引クーポンを提供する。
    効果: 受講者の満足度データを蓄積でき、次回の参加意欲を高められる。
      
    ②コミュニティの形成
    改善案: 受講者限定のFacebookグループを開設し、講座内容に関連したフォローアップ情報や追加のアドバイスを提供する。
    効果: 受講者との継続的なつながりを確保し、信頼関係を構築できる。
  • Q.4.嘉納さんが地域の高齢者向け商材を扱うクライアントに提供するオンラインセールス支援について、新しい販売戦略を1つ提案せよ。その戦略の概要と実施手順、期待される効果を具体的に説明せよ。
    A.地域密着型のオンラインショップの開設
    1.概要
    地域の高齢者向け商材を扱うクライアントに、オンラインショップを立ち上げるよう提案する。その際、地域名を前面に押し出し、「地元応援」をテーマにしたマーケティングを展開する。
      
    2.実施手順
    ①クライアントの商材に最適なECプラットフォームを選定し、操作を指導する。
    ②商品の魅力を伝える写真や動画を準備し、サイトに掲載する。
    ③地域イベントやフェアと連動させたプロモーションを行う。
      
    3.効果: 地域内外の消費者に対する認知度が向上し、オンラインでの売上が増加するとともに、地域活性化の一助となる。

合格ライン:60/100点

1.4.8.コンテンツブロックという発想
1.4.10.コールトゥアクション(CTA)
1.4.11.素材の活用法
1.4.12.テスト・改善のポイント
4.未払賃金請求
2024/12/9